合金系統 | 主な合金の種類 (合金番号) | 特徴及び用途 |
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神戸製鋼所 やさしい技術読本より |
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純アルミニウム 1000シリーズ |
A1050 | 代表的なものは1050(純度99.5%以上)。微量のFeとSiを特性に応じて調整したアルミニウムで、加工性、耐食性、溶接性、電気や熱の伝導性などにすぐれている。ただし、強度が低いため反射性、耐食性、導電性などの特性を活用した反射板、装飾品、各種容器、送配電材、加熱材などに使用されている。 |
Al-Cu系合金 2000シリーズ |
A2017 A2024 |
代表的なものはジュラルミンや超ジュラルミンの名称で知られる2017や2024合金で、Cu3.5~4.9%を含み、機械的性質や切削性に優れている。なお激しい腐食環境下で使用する場合は耐食性のよい純アルミニウム、またはアルミ合金板で被覆して用いることがある。航空機用材、輸送機器、機械部品、その他構造用などに多用されている。 |
Al-Mn系合金 3000シリーズ |
A3003 A3004 |
代表的なものは3003、3004合金(Mn1~1.5% 後者はMgも0.8~1.3%含む。) このシリーズの合金は、純アルミニウムの持つ耐食性を低下させずに強度を高くしたもの。アルミ缶などの容器をはじめ、日用品、住宅外装など幅広い用途で利用されている。 |
Al-Si系合金 4000シリーズ |
A4032 A4043 |
建築用パネルなどに用いられる4013(Si3.5~4.5%)があるが、この合金系は融点が低いという特性を生かして溶加材やろう材としても多用される。なお鍛造ピストンなどに使用される4032合金(Si11~13.5%)は熱処理型の合金で、耐摩耗性の高い合金として活用される。 |
Al-Mg系 5000シリーズ |
A5052 A5056 |
マグネシウム含有量の少ないもの(Mg0.5~1.1%)は装飾材や器物材用に。また含有量の多いもの(Mg2.2~5%)は缶蓋材や各種の構造材として多用されている。これらの合金は海水や工業地帯の環境に強いため、装飾性を除いた実用面からは、ふつう表面処理を施す必要はない。 |
Al-Mg-Si系 6000シリーズ |
A6061 A6063 |
代表的なものは6061、6063合金(Mg0.45~0.9%、Si0.2~0.6%)。6061合金は銅を微量添加して強度を高くしたもので、各種の構造材に用いられている。6063合金はMg、Siの量が6061合金より少なく強度が小さいが押出加工性にすぐれており、押出型材として建築用サッシなどに多量に使用されている。 |
Al-Zn-Mg系 7000シリーズ |
A7075 A7204(A7N01) |
Al-Zn-Mg-Cu系の高力系合金とAl-Zn-Mg系の溶接構造用合金の2系統がある。Al-Zn-Mg-Cu系の7075合金(Zn5.1~6.1%、Mg2.1~2.9%、Cu1.2~2%)は超々ジュラルミンとして日本で開発されたもので、アルミ合金の中でも最高の強度を持ち、航空機関係のほか、スポーツ用具類や金型用などに利用されている。またAl-Zn-Mg系合金は、強度が比較的高く、熱処理可能な溶接構造材として開発された合金で7003、7204(7N01)合金(Zn4~5%、Mg1~2%)が代表的なもの。 新幹線をはじめとする車両用構造材などの各種構造材として広く使用されている。 |